華やかで濃艶!京マチ子・おすすめ映画!3選

市川雷蔵映画3選に次いで紹介したい映画スターは、京マチ子。京マチ子は、『羅生門』など出演作品が数々国際映画祭で受賞し、グランプリ女優とも呼ばれている。

そして、京マチ子と言えば思い浮かぶのが、フェロモン全開のグラマーなプロポーションと、目鼻立ちがはっきりとしたモダンな顔立ち!”慎ましやか”が求められた時代に、セクシーそれでいて高貴な品を感じる圧倒的な存在感で、多くの映画に起用された。加えて気が強そうだが艶のある声もまた、魅力のひとつである。

体当たり演技の大胆さとチャーミングで、生き生きとした”オンナ”を魅せてくれる京マチ子の映画を3本紹介する。



雨月物語

ヴェネチア国際映画祭で準グランプリに輝いた作品。一人の陶器職人がある美しい女に誘惑されて、妻子を忘れ美女に夢中になっていった。しかしその美女の正体は、一族を滅ぼされた女の亡霊だった…という物語。

化粧だけで、あのぞっとするようなおぞましい雰囲気は醸し出せるものなのか。この世の者ではないといういう設定で、男を誘惑する京マチ子は、しとやかで妖艶で美しいがどこか異質。ただならぬ空気をまとっている。高く甘い声色と、幽玄なたたずまいは、主人公の男と、スクリーンの向こうにいる観客さえも、京マチ子の優美(幽美)な世界へつい足を踏み入れてしまいそうになる。

京マチ子の異次元的な美しさは怨霊を忌み嫌う恐ろしさに加え、この世で成し得なかった亡き者の切ない不憫さも際立たせている。その哀愁を帯びた無常観は、映画・雨月物語を通して語られる「人間の愚かさと哀れさ」を示すひとつの要素にもなっている。

女系家族

「女系家族」代々女系の家筋であった大阪船場の老舗商家で起こる嫉妬と欲望丸出しの遺産相続を描いた、山崎豊子原作の映画である。養子であった父親が亡くなった後、妾の存在が明らかになり、その妾が身重であると知ってから、本家家族のなりふり構わぬエゴが炸裂する、ネチネチ・ドロドロの女の欲戦争ものがたりである。

出戻りの長女を演じるのが京マチ子。この京マチ子がとにかく”いけず”で自分勝手。妹たちをいびり倒し、自分は長女だから、釜の灰一つでも多く遺産を取る権利があると主張する。一方で相続について相談した踊りの若師匠(田宮二郎)にはうまくたぶらかされて、あれよという間に若師匠の手のひらにゴローン。金もモノも男も全て手に入れようとする女。普通なら単に欲まみれの嫌な女に映るところ、有無を言わさぬ艶やかさと小気味いいまでにエゴ丸出しの”欲張り”に、もう可愛らしく見えてくる。

襟の立った着物で上品に威勢よく決めているかと思えば、ショールをほっかむりのように頭に巻いて険しい山道を登る姿は、もはや変幻自在のコメディエンヌ。本当に見ていて楽しい。最後は色々”ぎゃふん”と言わされて、しおらしく幕を引くことになる。

ぼんち

市川雷蔵のおすすめでも紹介したこの映画「ぼんち」。この映画で京マチ子は、料亭の仲居頭でてきぱきと心遣いが細やかで、そつがない。また市川雷蔵演じる喜久治の妾として、女性らしい優しさで、懐深く男性を包み込むような大人の女を演じた。

劇中で、主人公喜久治の祖母きのが、京マチ子演じるお福を「子供でも生ませてみたい体やな」と評した。なんてセリフだ!?と思ったが、妙に納得してしまうほど、ぼんちの京マチ子は誰が見ても豊満で魅力的だ。
抜いた粋な着物の襟から見える白く妖艶な肌、あっけらかんとした性格を演じているのに、漂うお色気。現代人にはなかなか出せない色香で、一度でいいからこんな女になってみたい!と思わせる女性を演じている。色気がないと言われ悩んでいる女性がいれば、ぜひ「ぼんち」の京マチ子を参考にしてほしい。


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