職場の凍った人間関係を改善するために!
『貢物は身を助く』

なぜか感じる張り詰めた空気感、続かない会話、冷たい対応・・たぶん私、嫌われてる?
「あっちが嫌いならこっちだって!」と思う気持ちは分かるが、ここはひとつ冷静に、職場環境を穏やかにする方法を実行しよう!すべては我が身のために。


言葉でなんとかしようとせず、モノに頼れ!

人の心は移ろいがちだ。天気・体調・昨日の出来事によって人様のご機嫌はまちまちだ。大人なんだから機嫌ぐらい自分でコントロールしろよと思ってしまうが、大人というのは実にわがままなもので、プライドや地位や意地が邪魔して子供よりも融通が利かない。驚くほど露骨な態度で嫌悪感を示され、示された方は妙に傷つく。そうなるとお互い一歩も譲らず、面倒な職場の人間関係が、まぁまぁ長引きことはよくある。

こんな複雑な職場にはびこるアンチの矢印を、シンプルに良い矢印にシフトする方法、それが「貢物」つまり、モノを渡すことだ。



ギフトは「あなたを嫌っていません」と示す名刺になる

『モノを渡す』ことは、暗黙のまま相手に好意を示すことと等しい。つまり、「私はあなたを嫌っていません」ということを、やっかいな言い訳やわざわざ飲み会の場を設けることなく、サラリと実行できる最良の方法なのだ。

私自身も職場で苦手な人間がいた。相手はかなり年上。仕事に対する概念があまり違うことから、お互いにいがみ合う間柄。数年そのような状態が続いたが、それが今では世間話をするほど良好な関係へと改善できた。
そのきっかけを作ってくれたのが相手の行動だ。年の甲ということもあるが、時々小さなお菓子を配ってくれるようになり始めた。「自分がほしかったからついでに」と、有名店のお菓子をわざわざ私の分まで買ってきてくれたりもした。
もらってばかりでは悪いと、私の方も旅行へ行った際には個別にお土産を買ってくるようになった。
すると会話が生まれるようになり、凍った関係が徐々に溶けていったというわけだ。

モノをもらって喜ばない人間はいない。

自分を嫌う相手にわざわざ貢物なんてとも思うが、苦手な人間でも味方につけることができれば損になることはひとつもない。



ケチは身を滅ぼす

同僚や上司・部下にモノを渡すことは、1日の大半を、しいては人生の多くの時間を過ごすことになる職場で、自らの身の安全を確保することにほかならない。お金のためだと割り切って働いていても、毎日ギスギスした人間関係のままでは、ストレスで病気にだってなりかねないからだ。
そうなれば医療費に休職にと、余計に高くついてしまう。
まさに、『貢物は身を助く』

その対極にある言葉が『ケチは身を滅ぼす』だ。
どの職場にも1人はいるのではなかろうか、旅行や出張が多いくせに一度も職場にお土産を買ってきたことのない人間が。その反対に、旅行や出張に行く度に、心ばかりでもお土産を買ってきてくれる人間が。
職場の特に女子社員が進んで仕事の手助けをしようと思えるのは、明らかに後者の人間だ。前者は人に施さない分お金は溜まるだろうが、手助けを受けにくいという点では損失を負っている。

金をケチるのはいいが、人にケチってはいけない。

やり過ぎぬよう、さりげなく

ここで紹介した方法は、「気遣い」をフルに活かした日本人らしい発想ではあるが、実践してみた結果、職場の人間関係改善のために個人的におすすめできる。

ただし、その善意が相手のストレスにならぬよう『やり過ぎ』には気をつけよう。
「ものをくれる人 心理」でインターネット検索すると、やり過ぎなありがた迷惑に困る全国の人が声をあげていることがわかる。
また形式ばっているのもよくない。
同僚にお中元・お歳暮だの送ってしまうと、お返しの負担もあり相手に面倒をかけてしまうことになる。却って人間関係を悪化させ、嫌悪感を増大させてしまうだろう。
日本特有の曖昧文化を活かし『適度に』『程よく』、行えばよいかと思う。

物事の合理化で人間関係までも合理的になってしまい、近年ドライすぎる人々が日本人にも多くなった。そのせいか思いもよらない犯罪も増えた。一方で、思いがけずプレゼントをもらったり人に親切にされるとやはり嬉しい。

明治時代に、台風による海難事故で沈没したトルコ船を救助したエピソードがあるほど本来日本人は優しい。古来から築いてきた日本人の優しい心は守っていきたい。現代人がその心を受けづぐことは、職場という目の前にある小さなことからなのではないだろうか。
同時に、その『優しさ』を自らの身を守るために使わない手はないのである。

情けは人の為ならず


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