ブラックに日本の未来を風刺する
映画「しとやかな獣」(1962年)

すごい映画を見てしまった。監督・川島雄三、脚本・新藤兼人による『しとやかな獣』。 若尾文子を見たくて見たこの映画であったが、若尾文子の美貌以上に恐れおののく人間の醜悪と、貧しさと豊かさが生み出す狂気を、皮肉たっぷりに冷徹 … 続きを読む

時空を超える言葉たち
映画「ミッドナイト・イン・パリ」感想

人を感化する芸術家の言葉は、時を超えて普遍的に輝き続ける。その言葉をその息づかいを、すぐ隣で聞くことができたなら・・・2010年代を生きる主人公の時空冒険を、1920年代ピカソやヘミングウェイなどの芸術家が集う生き生きと … 続きを読む

英語学習のモチベーションアップにおすすめ
インド映画「マダム・イン・ニューヨーク」の感想

何事も知らないより知っていた方がいい。一生同じ自分と向き合うのもよいが、新しい自分を見つけるのはもっと楽しい。習うは一生、学びは人生を扉を開いてくれる。その扉の鍵は、いつもあなたが持っている。何かを学び続ける人、そして新 … 続きを読む

美しくスカッと晴れる
若尾文子の青春映画「青空娘 (1957年) 」感想

見よ!晴れた空よりも美しく眩しい若尾文子の姿を。以前よりずっと気になるポスターであったこの「青空娘」を、ようやく鑑賞することができた。監督は増村保造で、若尾文子とは約20本もコンビを組むことになる。その初タッグとなる映画 … 続きを読む

引眉にお歯黒、なのに美しい!
妖艶すぎる有馬稲子が罪な「夜の鼓」

数年前にたまたまテレビで放送していた1958年の日本映画。有馬稲子のあまりの美しさに驚愕した「夜の鼓」を紹介する。 あらすじ 近松門左衛門の『堀川波の鼓』が原作の映画。鳥取藩の小倉彦九郎(三國連太郎)は参勤交代で1年2カ … 続きを読む

漂う大人の色香と、気迫の復讐サスペンス
ジャンヌ・モローの虜になる映画「黒衣の花嫁」

2017年にこの世を去ったフランスの大女優・ジャンヌ・モロー。自由を体現する女優として知られるジャンヌ・モローの熟れた魅力を、主演映画「黒衣の花嫁」を通して紹介する。 これが色香というものか 「黒衣の花嫁」を最初に見たの … 続きを読む

ラブコメを笑い、ラブコメに踊る!
【Netflix】映画「ロマンティックじゃない?」

ラブコメは楽しい。でも現実ではないことを私たちはよく知っている。なぜなら、仕事は楽しい時もあるが、ほぼ理不尽で成り立っていることを知っているし、好きな人と両想いになることがどれほど困難であるのかも熟知している。 だからこ … 続きを読む

切なさと満足感、余韻が残る映画
【Netflix】ロイ・チウ主演・台湾映画「先に愛した人」

Netflixで配信されている台湾映画で、原題は「誰先愛上他的」。 邦題は「先に愛した人」となっているが、中国語の「誰先愛上他的」を訳すと「先に”彼”を愛してしまったのは誰」となり、この物語のキーとなる。 LGBTを題材 … 続きを読む